本が好きで、時間があれば書店に足を運んでいました。選ぶ本は、そのときに考えていることだったり、悩んでいることに関係した本が多く、主に好きな本は「自己啓発」系の本でした。
でも、そんな自分が「自己啓発本」を読めなくなりました。
書店に向かっても、そのコーナーを通ると違和感を感じてしまって、手に取ってみても、なんだか苦しくて読めませんでした。
だからその状態が自分でも受け入れられなくて、その頃から選ぶ本の種類が変わっていったのです。
自己啓発本が読めなくなった
自己啓発本が読めなくなったのは、これがはじめてでした。
目標を立てて未来設定をしたり、それに向かって行動するのが好きだった私は、これまでたくさんの本に勇気づけられてきました。これまで行動できたことも、未来設定をしてやりたいことを現実に変えてきたことも、これらの本に影響を受けたことが多かったからです。
でも、ある時期から、大好きだったはずの自己啓発本が読めなくなりました。
その理由は、「頑張れ!」「目標を設定しょう!」「逆算して生きよう!」と背中を押してくれることが、逆につらかったから。
エネルギーがあるときは、それらの言葉によって、自分を鼓舞して行動できるけれど、エネルギーが枯渇していたそのときの私には、それらの言葉が逆に重かったのです。
動けなくなったわかったこと
未来を設定して目標を叶えていくには、逆算して行動することが不可欠です。でも、それがわかっていたからこそ、それができなくなった自分が悔しかった。
でもそうはいってもできない。だからただただ「どうしてできなくなっちゃったんだろう・・」と自分を責めていました。
でも今なら思います。
頑張れないとき、動けないときには、そのままの自分を受け入れて過ごすだけで十分なんだってことを。
頑張れないときもある。だからそんなときには、無理に前向きになろうとしなくてもいいんだって。
心と体が充電できたら、気持ちは変わっていきます。
だから今は心と体を充電しているんだと思うようになれました。
選ぶ本が変わっていた
この頃によく読んでいたのが小説で、その中でも特に好きだったのが「喜多川泰」さんの本。
その中でも特に「運転者」と「手紙屋」が好きで、何度も読んでいました。
これまでと選ぶ本も変わり、日本の歴史や伝統にも興味を持つようになりました。
「古事記」や「伊勢神宮」に関する本もよく読んでいたし、神社にも足を運ぶようにもなりました。
50代に入った頃から、生と死や命の源などについての興味関心が増えてきたこともあって、スピリチュアル寄りの本も、この頃から読むようになりました。
自分の心に響く本はそのときによって違う
自己啓発本が読みたいと思うとき、優しいエッセイが読みたくなるとき、小説が読みたくなるとき・・。
読みたいなと思う本の種類によって、そのときに感じている自分の心の方向性がわかるんですよね。
周りに勧められたからとか、流行っているから、という理由で選ぶよりも、書店で本を手に取ったときに感じる感情を大切に、自分に合った本を選ぶと良いのかなと思っています。
本を読むと、その1冊との出会いから、人生が変わることもあります。だからこそ、自分の心に響く本を選ぶことで、心の回復も、そして人生の方向性も自然に動いていくんじゃないかと思うのです。







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